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盛岡の家

House in Morioka

専用住宅


所在地 岩手県盛岡市


竣工 2019年


構造 木造 軸組

階数 地上 2 階

敷地面積 約454 ㎡

建築面積  117.24 ㎡

延床面積   88.58 ㎡


設計監理

 東京都市大学 中川 純

 池原靖史建築設計事務所 池原 靖史

 早稲田大学 菅野 颯馬


構造設計

 滋賀県立大学 永井 拓生


設備設計

 東京都市大学 中川 純

 早稲田大学 菅野 颯馬


写真 山岸剛




Title:  House in Morioka


Principal use:  House


Category:  Renovation


Location:  Morioka, Iwate JAPAN 


Completion:  2019


Structure:  Timber

Scale:  2F

Site Area:  454 ㎡

Building Area:  117.24 ㎡

Total floor area:  88.58 ㎡


Architects:  

Tokyo City University / Jun Nakagawa

Ikehara Architect & Associates / Yasushi Ikehara

Waseda University / Soma Sugano


Structure engineer:

The University Of Shiga Prefecture / Takuo Nagai


Photographer:  Takeshi YAMAGISHI

「 住みつぎ 」 に 寄り添う[ 外皮減築]+[断熱補強]+[耐震補強] の改修手法

岩手県盛岡市に建つ、築80年の在来木造軸組住宅を孫の代まで住みついでいきたいという建主の要望を叶える、実践的 「構法」 の提案である。既存建物の外周部を減築した上で外壁をセットバックして新設し、豊かな屋根下外部領域を得るとともに、コンパクトな吹抜け空間の快適性を担保する為に外皮の高断熱化、日射の選択的取得、潜熱蓄熱式床暖房と壁掛けエアコンの併用を計画した。既存不適格の基礎に対しては、建物全体をジャッキアップせずに柱一箇所毎に順次基礎を打設する構法を考案/実践した。リノベーションに特有の特殊性/一回性に対し、「住宅ストック」全体への展開可能性も見据えたうえで工学的な態度で臨んでいる。

また、過去に幾度か行われたらしい増改築と今回の改修計画を等価に捉え、建物の小史を塗り重ねながら次世代に手渡すような改修のあり方を目指した。既存建物の構造体は可能な限りそのまま保持ないし利用し、最小限の手数で各種性能を向上させるよう努めた結果、度重なる改修の気配が重奏する奥行きのある住空間が実現している。

竣工から3年を経過したが、「別荘としてのおばあちゃんの家」を気に入った建主の孫たちは年に数回この場所を訪れ、各々に愛着を深めているそうである。引き続き設計者として建築のメンテナンスを手伝いながら、定住を前提としない新しい「住みつぎ」の行く末を見届けたい。

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